短期投資技術研究所

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ランダムな仕掛けとストップ等の関係 

先日投稿した記事「移動平均線クロスにおけるストップ等の位置」では、各足におけるストップ及びトレイリングストップと損益の関係について見てきました。

30分足や1時間足などの各足ごとに、損益がもっとも良い場合のリミットとトレイリングストップと組合せは存在することもわかりました。

一方、どの足のグラフにおいてもストップやトレイリングストップが大きな値の場合、比較的良好な利益が得られているように見えます。

そこで、以下のとおり、疑問が生じました。

利益(プラスの損益)は移動平均クロスによる効果ではなく、ストップとトレイリングストップ(あるいはリミット)との組合せ自体が影響しているのではないか?


今回の記事では、ランダムに仕掛けをした場合に、ストップ及びトレイリングストップ(あるいはリミット)の組合せと損益の関係について調べたいと思います。
ランダムに仕掛けるというのは、移動平均線クロスのような手法を使わずに、テキトーに買ったり売ったりするということです。サイコロを振って、その出目次第でポジションを持つかどうかを決めると考えてください。

なお、これを調べることにより、仕掛けに対するフィルターの効果を評価するときの比較対象にもなります。今後のためにも調べておいた方がいいという話です。


この評価では、以下の条件の下で行います。

条件および対象通貨

 対象通貨:USDJPY(15分足、1時間足、4時間足、日足)
 対象期間:20040101〜20081130(15分足)
 対象期間:19990101〜20081130(1時間足、4時間足、日足)
 スプレッド:2銭
 仕掛け手法:乱数を使ってランダムに仕掛ける。ただし、各足ごとで仕掛けの数が可能な限り大きく違わないようにする。
 売買方向:ロング(買い)のみ
 手仕舞い:ストップロスあるいはトレイリングストップ(リミットは、2000pips固定)

さて、早速、結果を見てみましょう。
今回は、リミットを固定させ、ストップとトレイリングストップの組合せと損益の関係を見ていきます。
※トレイリングストップを使わない場合のリミットとストップの関係は皆さんで調べてみてください。
※今回利用するトレイリングストップは、仕掛けのポイントよりトレイリングストップ分だけ上昇した場合に、トレイリングストップに移行する仕様です。

グラフの横軸はストップの値、縦軸はトレイリングストップの値、グラフの緑の部分が損益がプラスの部分で利益が大きいほど濃い緑になります。


図1 15分足
TesterGraph_R_ST_BUY_15min.gif

図2 1時間足
TesterGraph_R_ST_BUY_1hour.gif

図3 4時間足
TesterGraph_R_ST_BUY_4hour.gif

図4 日足
TesterGraph_R_ST_BUY_1day.gif



これらのほぼ真っ白のグラフから言えることは、

ランダムな仕掛けでは、ストップとトレイリングストップをどのように設定しても、利益を得ることは困難である。あるいは、あったとしてもわずかである。

というだと考えます。
注意いただきたいのは、トレード数が少なかったり、対象期間を短く設定すると、損益がプラスになる組合せが出てくることがあります。このへんのことは、確率のお話になります。

ランダムな仕掛けですから、スプレッド分に加え、実際にはストップが逆指値注文ですからその「すべり」も考えると、マイナスの期待値になります。
まあ、当然の結果ですね。

とはいえ、管理人は、ストップが一定値以上の場合には、損益がプラスになる領域があると予想していました。

2つの口座を準備して、一方をロング(買い)、もう一方をショート(売り)のみのポジションを持たせ、それらの口座を一定期間放置しておくと、利益を得るような手法(?)についてある投資本で読んだことがあります。損失側は強制決済され、利益側はトレンドに乗って損失側以上の利益を得られるということです。

「為替相場はトレンドを作りやすい」ということが根拠とされていましたが、管理人もこのようなことはあるかもなあ、なんて考えていたわけです。

しかし、今回の実験からは、このような方法は有効ではないということになってしまいました。

少なくとも、下降トレンドでは、ロングポジションを持ってはいけないということなのかもしれません。
※今後、ご紹介するかもしれませんが、単純移動平均線が上昇しているか、下降しているかをフィルターとして導入するだけで、損益の改善が見られます。

管理人的には、ちょっと残念な結果ではありますが、トレーディングシステムの構築においては、ありがたい結果にもなったと思います。

利益を得ている要因を解析する上では、ランダムな仕掛けでも利益が出てしまうと、売買手法を評価する場合、このような「効果」(ストップ等の影響)を考える必要が出てきてしまいます。
今後の解析結果からは、今後進める解析に複雑さが加わるようなことはなくなりました。


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